FACULTY OF FOREIGN LANGUAGES
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【国際日本語学科】「日本語、教えています!-実践の中で学べること-」

2022.10.04(火)
国際日本語学科  
国際日本語学科には、将来、日本語教師として活躍することを目指している学生もおおぜいいます。今回は、そんな中から、3
国際日本語学科には、将来、日本語教師として活躍することを目指している学生もおおぜいいます。今回は、そんな中から、3年生の八木俊也君と水谷由紀さんに、活動中の日本語ボランティアについて話を聞きました。
(2022年9月12日)
「日本語、教えています!-実践の中で学べること-」左から、八木俊也君と水谷由紀さん

はじめに

国際日本語学科、第一期生の八木俊也と水谷由紀です。
私達は多摩市国際交流センター(略TIC)という東京都多摩市で活動している非営利の国際交流団体に所属しています。ここで私達は週に一度、2時間ほど非日本語母語話者の方を対象に日本語の授業を行っており、その中で学習者の方の日本語能力の向上と、国際交流を目標として日々活動しています
今回はそんな私たちの行っているボランティア活動について、八木が水谷に質問する形で活動内容を知ってもらい、後続するみなさんにとって何かの参考になればと思います。

活動内容について

八木:じゃあ、まずは具体的な活動について水谷さんからお願いします。

水谷:今は週に一度、韓国出身の社会人の方2名に日本語を教えています。 今は「みんなの日本語初級Ⅱ」という教科書を使いながら文法などについて確認して、雑談なども交えながら「読む・書く・話す」をバランスよく教えられるよう心がけています。

八木:補足しておくと、今は八木・水谷の2人で同じ生徒さんを担当していて、最近では単語プリントを自作したりなどもしています。
ちなみに、水谷さんが教えている中で何か大変だったこととか、苦労したこととかは?

水谷:うーん、日本語を日本語で説明することかな。
普段当たり前だと思っている日本語が相手には通じないことが多くて、その時にどう相手に 伝えるかが難しかった。 あと、私が英語しか高校までに勉強してこなかったから、韓国の方相手に日本語が通じないときに困ったかな。

八木:それは分かる。授業中とかにそういう場面になると2人で顔見合わせてからスマホで必死に検索したりするよね。

ボランティアを始めたきっかけや役立ったこと

水谷:私は当時アルバイトをしていなかったのと、余っている時間で何か始めてみようと思ってボランティアを探し始めたのがきっかけかな。
その中でTICの日本語教師のボランティアを見つけて、これなら国際日本語学科の授業とも関連していて自分の経験としても役立つと思ったんだよね。

八木:国際日本語だから日本語教師のボランティアに惹かれたっていうのはあるよね。実際に授業で学んだ知識を活かせたりして、おおげさだけど大学での勉強が自分や社会の役に立つのが実感できたのは大きいし、モチベーションアップにも繋がったかも。
水谷さんはそういう、ボランティアやってて良かったこととかある?

水谷:コミュニケーション能力の成長とかかな。先生っていう立場もあって話し方とか表情には気を付けるようになった気がする。
あと、生徒さんや他の教師の方は国や年齢もばらばらで、そういった様々な人と話す機会は普段の日常生活ではあまりないから貴重な経験になってるかな。

最後にこういったボランティア活動などに興味のある方へ向けてアドバイス

水谷:これは日本語などを教える上でのアドバイスだと思うのですが、「○○の国の方はこうだ」というような偏見を持たない方がいいと思います。 ひとつの国でも様々な性格や考え方の方がいて、そこで重要なのは国籍などに関係なく個人として接することだと思います。
ボランティアでは普段日常生活で関わらないような年代や国籍の方と幅広く関わることができます。その中でいろんなお話を聞いたりすることは貴重な経験になるため、国際交流に興味のある方は日本語教師のボランティアはもちろん、他のボランティア活動も絶対に自分の経験となるため、是非参加してみて欲しいです。

八木:水谷さんの言うようにボランティアでは普段学校で話すことのある同年代の方だけでなく、様々な人と関わることができます。なので、国際日本語学科の生徒の方をはじめとした人とのコミュニケーションに興味がある、好きな方は是非、こういった地域の活動などに積極的に参加してみて欲しいです。
少しでもボランティア活動などに興味を持った方は是非、まずは見学や話を聞きに行くなどでもいいですし、何か行動に移してみてください。そういった行動力は、自身の大学生活をより充実したものにしてくれると思います。

日本語教育ボランティアの活動を通し、国際日本語学科で学んだことを活かす一方で、コミュニケーション能力など、現場に立ってこそ学べるものがあることを実感している二人でした。
(文責:国際日本語学科教員・近藤真宣)