FACULTY OF FOREIGN LANGUAGES
外国語学部NEWS

Θήκη παλινδρόμησης φοιτητικής καφετέριας(学生食堂豚肉吐き戻し事件)

2023.02.20(月)
留学体験談 教員編  
塩崎 智教授(英語)
留学先: ギリシャ国立大学アリストテレス大学哲学部
留学期間: 1983年7月~1984年7月(1年間)
Θήκη παλινδρόμησης φοιτητικής καφετέριας(学生食堂豚肉吐き戻し事件)1
大学で西洋古代史を専攻していたので、4年生の7月(1983年7月)から1年間休学し、ギリシャ第二の都市テサロニキにあるアリストレス大学哲学部の現代ギリシャ語コースに留学しました。このコースは、1年間を終え試験にパスするとアリストテレス大学の入学資格がもらえます。自分の目的は、1年間学校に籍を置いて、週末や長い休みにギリシャ国内の遺跡を見て回り、卒論を書くということでした。

1クラス約20人は、アメリカ人、フランス人、スエーデン人、ポーランド人、アルメニア人もいましたが、クラスはマジョリテイのパレスチナ人に圧倒されていました。
いろいろな国の友人ができましたが、毎日のように一緒に学食にでかけ、散歩して、アパートでギリシャ語でおしゃべりして過ごしたのは主にパレスチナ人でした。彼等は、イスラム教徒なのでお酒は飲みませんが底抜けに明るい人々でした。母国では自由にできなかった「男女交際」にも興味津々です。
ある日のこと、いつものように、パレスチナ人と学食で食事していました。その日のメニューは肉のソテーという御馳走でした。学食のメニューは選択肢がなく皆、同じ料理を食べます。「美味い、美味い」と皆で食べていたのですが、パレスチナ人が突然、食べていた肉を皿の上に吐き出しました。その行為がさざ波のように学食中に広がり、異様な雰囲気になりました。そして、我先にと肉を捨てに行きました。その肉は豚肉だったのです。彼らは「この肉美味いな。でも、何の肉だろう」と言いながら食べていました。ところが誰かが、アラビア語で豚肉だ!と叫んだらしいのです。それでこの騒ぎになりました。
「最初は美味いって食べてたじゃないか。豚肉も美味しいってことだね?」と聞くと、「思い出したくもない味だ」とツバを吐きそうな勢いです。
その後、まだ手を付けていない豚肉が、自分の皿に山盛りになってしまいました。「サトーシは食べられるだろ?」と言って次々に持ってきてくれるのです。
他にも、彼等との面白いできごとがたくさんあったので、ギリシャに留学したのか、パレスチナに来たのか分からなくなりそうな時もありました。ホームステイ先の77歳の黒しか着ない「ホストマザー」との話も「珍談」がたくさんあるのですが、その話は、またいつか、ということにしましょう。
Θήκη παλινδρόμησης φοιτητικής καφετέριας(学生食堂豚肉吐き戻し事件)2仮装パーティ
Θήκη παλινδρόμησης φοιτητικής καφετέριας(学生食堂豚肉吐き戻し事件)3ホームステイ先の近所で