FACULTY OF FOREIGN LANGUAGES
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«Απολαύστε τον ήχο» στον προορισμό σας για σπουδές στο εξωτερικό: Αφεθείτε στην τοπική έθνικ μουσική(留学先で「音を楽しむ」ススメ:現地のエスニック音楽にはまってみる)

2023.02.23(木)
留学体験談 教員編  
塩崎 智教授(英語)
ギリシャ国立大学アリストテレス大学哲学部(ギリシャ)
1983年7月~1984年7月(1年間)
«Απολαύστε τον ήχο» στον προορισμό σας για σπουδές στο εξωτερικό: Αφεθείτε στην τοπική έθνικ μουσική(留学先で「音を楽しむ」ススメ:現地のエスニック音楽にはまってみる)1塩崎 智教授
自分は、半端ない洋楽ファンである。小学校5年からビートルズを聴き始めて現在に至っている。「言語と文化」でボンジョビを取り上げたこともあるし、六本木のライブハウスで、70年代サウンドで踊りまくる。
そんな自分が、ぱったりと洋楽を聴かなくなったのが、1984年夏のことだ。この年の7月から翌年の10月まで、自分はギリシャにいた。この時のポリシーはDo as Greek do in Greece。ホームステイ先は70代のギリシャ人未亡人で、その息子さながらに毎夕腕を貸して散歩にでかけたものだ。食事はもちろん、ギリシャ料理オンリー。なんでもオリーブオイルをかけるようになってしまった。
そして、三度の食事の次に好きな音楽は、英米ロックを封印してギリシャ音楽にはまることにした。
エスニック音楽は、大体、暗い。ギリシャ音楽は、ブズーキというマンドリンみたいな楽器に合わせて歌う。それに合わせて、独特なステップで踊る。暗く悲しい曲が多いが、その後にノリノリの明るい曲が流れると、もう大変な騒ぎになる。曲と踊りを知りたければ、名画「その男ゾルバ」を観てほしい。(YouTubeで最後のダンスの場面がみられる)ギリシャには、日本のように「ベストテン」みたいな歌番組(昭和の時代に流行ったテレビ番組)はない。どんな曲が流行っているかを知るには、レコード屋に行けばいいのだが、それでは面白くない。自分は、長距離バスに乗ると言う方法に気が付いた。
地方の遺跡巡りには長距離バスを使う。バスの中は必ず音楽がかかっている。ドライバーが好きな曲を勝手にかけるのだ。そして、バスの乗客がそれに合わせて歌いだし、「名曲」だと大合唱になる。音痴でもOK。これは鳥肌体験だ。
留学生同士で情報交換をすることもある。皆、ギリシャ語を勉強しに来ているので、歌は勉強方法の一つだ。パレスチナ人留学生の一人に、いつもギターを担いでいる男がいて、彼にギターを弾かせて、皆で歌を歌いながら下校したり、街を散歩したりしたものだ。
歌詞もおもしろい。有名なラブソングで「たとえ現政権が倒れたとしても、僕の愛は変わらない」とは、民主主義発祥の国ならではだ。歌詞が分かってくると、エスニック音楽の魅力は更に増す。
ギリシャ人は外国人がギリシャ語をしゃべると「世界で一番難しい言葉なのによく話せるようになったな!」と喜ぶ。ギリシャ語の歌を歌うと「何ってこった!これは奇跡だ!」とさらに喜ぶ。
こうしてサトス・シオザーキスは、いい思い出をギリシャ各地でたくさん作った。そして、今も、自宅のCDラックには、英米の洋楽の中で、ギリシャ音楽のCDが5枚並び、背中のギリシャ文字が異彩を放っている。

«Απολαύστε τον ήχο» στον προορισμό σας για σπουδές στο εξωτερικό: Αφεθείτε στην τοπική έθνικ μουσική(留学先で「音を楽しむ」ススメ:現地のエスニック音楽にはまってみる)2NY在住時に買ったお気に入りのCD
«Απολαύστε τον ήχο» στον προορισμό σας για σπουδές στο εξωτερικό: Αφεθείτε στην τοπική έθνικ μουσική(留学先で「音を楽しむ」ススメ:現地のエスニック音楽にはまってみる)3ギリシア・テサロニケの町(留学先)街の上の中世の城壁から撮影