2022年11月30日NEWSスペイン語学科
【スペイン語学科】外国語学部レクチャーシリーズ29報告:機械翻訳を如何に授業に取り入れるか 長縄祐弥助教
言語学習に機械翻訳を上手に取りいれるための試案
11月4日(金)の昼休みに、八王子国際キャンパス管理研究棟3階第一第二会議室で、スペイン語学科2年生必修の講読の授業でさまざまなテーマのスペイン語の文章を読みながら、スペイン語の構文や文法を教えている長縄祐弥助教に「機械翻訳を如何に授業に取り入れるか」について、授業で積んだ経験を踏まえて、問題提起及び解決試案をレクチャーしていただきました。
問題点
辞書(電子辞書又は紙の辞書)を持っているのに、スマホの機械翻訳機能を使って、その結果のみを訳の回答とし、原文と照らし合わせることをしない。そのため、文の大意はつかめても、単語や構文など細かい個所に注意を払わない。
解決試案
- 機械翻訳ではなく、辞書を引かせたり、Wikipediaやその他の検索エンジンを使って調べさせる。
- 機械翻訳を使って得られた結果だけを使うのではなく、それを原文と照らし合わせる。
- パソコンを使用可にしたうえで、機械翻訳が通用しない試験問題、あるいは機械翻訳を補助的に使いながら、解答が導けるような試験問題を作る。
活発な質疑応答が行われた
受講者感想・意見(抜粋)
- 機械翻訳の役割について深く考えるきっかけになりました。AIを使う“力”が問われると改めて思いました。
- 機械翻訳の問題はスペイン語学科だけでなく、外国語学部全体の問題なので、学科横断の勉強会を立ち上げたらどうかと思いました。
- 国際日本語学科にも機械翻訳に頼り切っている留学生がいるので、先生の問題意識やご苦労に大変共感しました。
- 今の学生の様子がわかった。書きことばや特別な感情を伴わない話しことばについては機械翻訳がほとんどの人間の能力を超えるようになると思う。感情のこもった即時の反応が求められる対面のコミュニケーションを必要としない人たちはそれでいい時代が来る(来つつある)と思う。