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2021年09月02日英米語学科NEWS

イギリス名門大学院で学ぶ夢を実現―外国語学部の4年間の「種まき」の成果?

ある卒業生から突然、連絡があった。彼の名は英米語学科卒業の太田貴興君(28歳、青森西高校出身)。9月にイギリス留学に出発するので、挨拶に来たいと言う。先日、会って話を聞いて、その想いの一途さというか、行動力に驚いた。そして外国語学部の教育方針の正しさを確信した。
太田君は、英米語学科3年の後期、イギリスのエクセター大学英語学校に長期研修で半年学んだ。高校時代サッカー部だったので、大学のサッカーサークルに入ったりして、過ごした。「日本にいると人見知りしちゃうんですけど、英語になると、おしゃべりスイッチが入ってしまうんです。でも、イギリス人大学生の英語は、早いしスラングだし、何をしゃべっているのか分からず、不完全燃焼状態で半年を終えました。」
太田君の不完全燃焼はもう一つあった。彼が学んでいたエクセター大学はイギリスでTOP10に入る名門校で、特に経済学が人気だ。世界中から大学院入学(大学は4年だが大学院なら1年で卒業できる)を目指し優秀な学生が集まってくる。太田君は大学院生が24時間オープンの図書館で勉強に打ち込んでいる姿を見て、「いつかは自分も」という思いを胸に帰国した。
卒業後は酒類の卸会社に就職し、2年間朝6時に倉庫から酒の瓶や樽をトラックに積み込み、飲食店に配達して回る過酷な仕事をこなした。「疲れ切っていたので、遊ぶ気にもならず、給料の半分貯金しました。」
この仕事は2年で辞め、ためたお金で、夢だったサッカー・ワールドカップを見にロシアに3週間でかけた。この経験が、人生の岐路になった。
「安い宿泊所を転々としたのですが、そこで世界中のいろんな人に出会って、ホテルって魅力的な場所だなって思い、ホテルで働こうと思いました。」
帰国後は、地元青森に戻り、新規開業する高級ビジネスホテルに応募し合格した。「面接で2年間働いたら辞めると伝えたんです。イギリスの大学院でホテル・マネージメントの勉強がしたくて。」これが担当者に気に入られたようで、合格。2年間働いてお金をためた。そのお金でイギリス大学院留学かというと話は甘くない。「イギリスの大学院に入学するにはIELTSという英語の試験で7.0を取る必要があります。この集中特訓をイギリスの学校で受ける費用に消えました!」これはちょうどコロナが流行りだした頃の話で、イギリスのコロナが落ち着いたところを見計らって渡英した。3か月の特訓を終えて、IELTS7.0の目標を達成。ホテル・マネージメントではイギリスでトップ、世界でも有名なサリー大学の大学院に合格した。「イギリスの大学院は1年で卒業できるんです。論文も書くのでめちゃくちゃ大変ですけど、夢の実現ですから期待しかありません。」費用は、低利の教育ローンを探して、工面したという。「留学中は1年かけて利子分の8万円を返して、後は、毎月3万円ずつくらい払い続ければOK」ということだ。
イギリスの大学院は卒業後、3,4年間は労働ビザ無しで働けるという。「イギリスで就職して、ついでにお嫁さんも見つけて向こうで暮らすのもいいんじゃないか」とお気楽なアドバイスをしてしておいた。
外国語学部の学生なら、地球上どこでも生きていけるという気概を持ってほしい。太田君の同じ学年の男子卒業生は、ラーメン屋「一風堂」に就職後、ドイツの日本食レストランで働き、ドイツ人女性と結婚、IT関係の仕事をしている。彼らの二期先輩の卒業生は、日本での仕事を辞めて「ワーキング・ホリデー」で2年間限定でイギリスで働いている。
 地球が狭くなったのではない。外国語学部は4年間かけて、学生に活動世界を広げる種を蒔いた。それが卒業後、すぐ発芽する学生もいれば、しばらく経ってから発芽し、成長する例もある。
拓殖大学の建学の理念にはタフなグローバル人材の育成という使命がある。「タフってどういう意味?」と首をかしげる人も多いが、太田君はその分かりやすい答えを出してくれた。一人でも多くの外国語学部生に、太田君に続いてほしいと思う。我々は、君たちにしっかり種を蒔いておいたのだから。

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