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2012年08月21日英米語学科

英語「を」学ぶのではなく英語「で」学ぶ - 留学をビジネス・クラスへアップグレードさせる

荒川拓也さん(英米語学科4年生 埼玉県立草加高校出身)

私は2011年8月から2012年3月までの7ヶ月間、オーストラリア・ニューサウスウェルズ大学に留学しました。今回の留学の目的はBusiness Classで学ぶ事でした。私は英語を学ぶのではなく、英語で何かを学びたかったのです。
 

最初の2ヶ月間は、日常会話を扱うGeneral English という授業を取りました。ここで、ある程度の基準を満たさないと Business Class で学べないのです。 そして、ついに念願の授業が始まりました。General Englishで自信を付けていた私は、みなぎる自信に武者震いしながら、一番乗りで教室に入りました。しかし、この自信は、ボキボキにへし折られることになります。
 

 

 

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チームプロジェクトで作ったニュース番組でのワンショット(筆者左)

まず、次々に教室に入ってくる学生は、今までいたGeneral Englishクラスの学生とは全く毛色が違っていました。ざっと見て平均年齢は28歳くらい。聞いたところ、彼らは弁護士・会計士・コンサルタントや人事を職業としている人たちでした。国籍もフランス、イタリア、コロンビアなどヨーロッパから南アメリカまで多彩でした。彼らは「『近い将来、国際舞台で活躍する』という目的をもって勉強しにきている」と言い、私はそのジリジリとした緊迫感や重圧にすっかりあてられていました。

「英語を専攻している20代前半幾ばくかの学生というだけの私が、果たしてこんな人たちの中でやっていけるのか」。これから始まる5ヶ月間を思い、ただただ途方に暮れました。 このクラスでは主に、英語でのスピーキングに焦点をあてた授業が展開されます。
 

まずビジネスシーンで実際に用いられる効果的な会話法を始め、表現方法等を学びます。そして何人かでグループを組み、各々の役を決めて実際に会話をしてみるのです。
 

他には、実際に世界で活躍している会社を取り上げ、それらが直面している問題などについて討論し、解決策を出していくというものもありました。
 

豊かな社会経験を生かして次々とアイデアを出し、且つ説得力のあるクラスメイトたち。そんな彼らに比べ、私には例え日本語であっても手も足も出ない難しい内容ばかりで、始めは一言二言発言するのがやっとでした。
 

このままでは、念願のBusiness Class の落ちこぼれになってしまう。崖っぷちに立たされた私は次のような作戦に出ました。彼らの経験や知識との差を埋めるには、事前にテキストを徹底的に読み込み、討論の内容に関する情報をインターネットなどで集め、アイデアをまとめて、きちんと頭に入れて授業に臨むしかない。
 

入念な準備をして挑んだ授業では、徐々にその成果が現れ、発言も以前より活発になりました。こうして私はようやく、始めに志した目標に向かうスタートラインに立ったのです。 そして、このような地道な努力が実を結び、自分も仲間入りができた、と思える瞬間がついにやってきました。
 

そんなビジネスクラスでは、授業外でも課題が出されます。それは『チームプロジェクト』というものです。5、6人の学生でグループを作り、5週間かけて5分程度のニュース番組やテレビコマーシャルを作ります。内容については自由で、学生同士で決めていきます。

 

そのアイデアを出す過程で実感したのが『文化の壁』。違う環境で生まれ育った学生が集まったグループなので、考え方が全く違い、意志の疎通が叶わないことが常でした。 それでも、少しずつ歩み寄るように自分たちの意見を言い合うことで、お互いを理解し、最終的には1つのチームとして、大きな一体感を得ることが出来ました。自分もその輪の中に入って貢献できたという達成感。これが今回の留学の宝になりました。
 

自分は3年生の後期から留学するということで、就職活動に遅れるのではないかという大きな不安がありました。しかし、このBusiness Class での交流は、文化は異なるけれども社会人といろいろな意見のやり取りができたということで、最高の就職活動になったのではないかと思っています。帰国後、夏休み前に就職の内定も取ることができました。
 

7か月の留学をどう過ごすかは、その人次第ですが、是非、チャレンジ精神を発揮して、ただ英語を学ぶのではなく、英語で何かを学んでみてはどうでしょう。留学のアップ・グレードをするかしないかは自分次第です。(監修 3年塩崎ゼミ)

チームプロジェクトで作ったニュース番組でのワンショット(筆者左)

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