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留学体験談「留学体験 今昔」

昔の留学⑥ La cama está defectuosa(ベッドに欠陥あり!)

濵松法子教授(スペイン語)
留学先: スペイン・サラマンカ大学
留学期間: 1982年4月~1983年3月(12か月)

濱松先生近影

私は大学在学中に1年間スペインのサラマンカ大学に私費留学しました。
サラマンカではサラマンカ大学の女子学生達3人とシェアで住むことになり、彼女達と生活しながら一般学生の生活スタイルを知ることができました。
最初の夜は、彼女達と一緒にキッチンで軽い夕食を済ませた後、食後の団欒。そして就寝時間になったのでそれぞれ自分の部屋に戻りました。私は部屋に入り、第一日目通過!とホッとして古い木のベッドに腰を降ろしました。
そのとたん、脚が外れてしまい、ベッドが傾いてしまいました。傾いたベッドに寝るわけにいきません。それをどう説明するかが挑戦でした。何と言おうと、辞書で一生懸命言葉を探しました。そして、3人のうちリーダー的カルメン(名前です)に説明しに彼女の部屋に行きました。「脚が壊れた」と言いたかったのですが、どの単語を使えば良いか迷った挙げ句の果て、La cama está defectuosa.(ベッドに欠陥がある)と言ったと思います。 それを聞くと彼女は「ふ〜む」(どうしたんだろう)という表情で、すっくと立ち上がり、部屋まで様子を見に行きました。外れた脚を見たカルメンは「またか」というような顔でベッドを持ち上げ、脚を元の位置に戻しました。それで問題は解決しました。その時は自分の説明がなぜうまく伝わらなかったのだろうと少し残念に思いました。後に、和西辞書には書き言葉や演説調の硬い言葉が最初に出ている傾向があるため、それを日常会話で使うとうまく通じないことがあるということに気づきました。Se ha salido una pata de la cama. (ベッドの脚が外れた)と言えば的確に伝わったのにと苦笑いしています。この点は、後になって日本語話者を教えた経験を多く持つ、サラマンカ大学の教授が「日本人は堅苦しい表現や言葉を日常会話で使う傾向がある」とコメントしていたこととも一致しています。
この留学がきっかけで、日常会話で違和感のないコミュニケーションが取れるように手助けする辞書が必要だ、という思いが心の片隅に芽生えました。そのような思いを持ちながら月日が経ち、基本語彙調査に取り組んで漸く数年前辞書を出すことができました。初めてサラマンカの地を踏んでから30年近くの歳月が経過していました。

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サラマンカ大学

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スペイン語基本単語辞典

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