HOME外国語学部NEWS
2014年10月25日スペイン語学科

メキシコ長期研修を終え、今度はスペイン交換留学に挑戦

スペイン語学科 外国語学部4年 沼口絵莉香

私は現在サラマンカ大学のイスパニア文学部で勉強しています。昨年は拓殖大学の長期留学プログラムに参加し、メキシコ国立自治大学へ留学させていただきました。今回は、ただの語学留学から離れ、スペイン語が多くの国で話される起源となったスペインで、その国の言葉で言語関連分野について学ぶこと、日本にはない科目を勉強することを目的とし交換留学プログラムに参加しました。

交換留学でサラマンカ大学に来る場合、外国人のためのスペイン語の授業は一切なくなります。日本からサラマンカ大学に留学生として派遣されている学生は多くいますが、多くの生徒は外国人用のスペイン語コースに通い、学部で勉強している日本人学生は7名程です。すべての授業はスペイン人学生達を対象とするのでかなりのスペイン語レベルが必要とされます。

私の受けているスペイン語言語学の授業を例にすると、月曜、火曜、水曜日に授業があり、時間は各1時間半です。この授業は小教室で行い、人数は20人くらいです。内容は、スペイン語史、音声学、形態学、そして統語論です。月曜日と火曜日の授業は先生がパワーポイントを使いながら授業を勧めます。聴講するだけなのですが、授業の進行速度も速く、専門用語が終始使われるため予習すること、授業にとにかく集中することが大切です。また毎週課題が出されます。課題は考察するものが多く、「次の文を分析し、なぜそうなるのか理由を述べよ」といった形式です。課題の受け渡しは主に大学のサイトを通して行うので、すべての作業はコンピューターを使うことになります。水曜日は生徒たちがプレゼンテーションをグループで行う日です。ゼミでプレゼンテーションの勉強はしたことがあったので、とても助かりました。サラマンカの学生はパーティー好きがあることで有名ですが、授業中に居眠りや私語をする人は1人も居ません。本当に驚きです。あんなに大きな声で四六時中、止まることなく喋るあのスペイン人達がみんな黙っているのだから驚きです。そのかわりに個人の発言が授業を盛り上げます。

141025numaguchi_01

新しい挑戦として、私は、日本にない科目のガリシア語とカタルーニャ語の授業を取っています。どちらも一年生用の初級クラスですが、クラス内では一切スペイン語(カステジャーノ)を先生は話しません。その上配られるプリント等も一切スペイン語はありません。もちろん先生たちはバイリンガルなのでスペイン語を話せないわけではありませんが、似ている言語という事もあるのでしょう、「教える言語以外話さない」これがスペイン流でした。いくら私がスペイン語で質問しても答えはガリシア語やカタルーニャ語なのにはさすがに勘弁してくださいと言いたくなるのですが…。スペイン語のネイティブスピーカーでない私にとってこの授業はかなり過酷ではあり、まだまだ結果は明確に表れていませんが、人生初めてのダイレクトメソッドを体験しています。

スペイン人生徒のためのスペイン人講師による授業は想像している以上に難しいものです。去年メキシコへ長期留学をし、会話力やリスニング力は伸びたと実感しとても満足していました。しかしながら、スペインのスペイン語に表れる特有のイントネーションや喋る速さに圧倒され、私の自信は一瞬にして打ち砕かれてしまったのです。3ヵ月経ち、徐々にスペインのスペイン語を理解できるようになり、スペインでよく使われる学生言葉や授業内で使われる専門用語の語彙数も増えました。課題のおかげで作文も以前より苦ではなくなりました。やはり何事も経験を積むことが大事なのだと改めて実感しています。残りの留学期間、授業中に発言すること、分からないということに怯えずに、どんどん質問していくことを目標に授業に積極的に取り組みたいです。日本で合格することの出来なかったDELEの4月の試験での合格を目指し、スペイン語の勉強にも引き続き力を入れたいと思います。
私の週末や長期休暇の過ごし方は旅行でした。もちろん私の住んでいるサラマンカも各週末は旅行者で賑わう観光地です。しかしサラマンカという一つの街だけでは感じることのできない文化や特有の方言があるのがスペインだと私は思います。スペインは一つの国ですがとても独特で各地に地方の言葉があったり、それぞれ大変異なった文化を持っています。そんなスペインではたくさん旅行することも勉強の一つであると私は考えました。その中でも一番感動したのはアリカンテのグアダレストという村です。この村ではバレンシアーノというカタルーニャ語によく似た方言が話されていました。とても小さな観光の街ですが、その道のりは日本でいういろは坂のようでたどり着くまでに時間がとてもかかります。そのたどり着いた先には疲れもすっかり忘れてしまうほどの、見たこともないくらい青く広がる絶景がありました。(下写真)歴史的建造物が有名なスペインですが、このような自然の名所もたくさんあるのもまた魅力です。

141025numaguchi_02

授業が終わった後や休日を利用し、ボランティア活動にも参加しました。サラマンカにある日西文化センターの方々のお蔭で、日本文化をスペイン人たちに伝える喜び、そしてその難しさを教えていただきました。5月末、サンタマルタというサラマンカの隣にある町で1週間かけ、サンタマルタの学校に通う生徒たちに日本人学生たち数名で日本文化を教えに行きました。たこ焼きやお好み焼きの日本食、折り紙や書道、盆踊りそして漫才までこの1週間で様々な日本特有の文化を伝えました。思っていた以上に皆興味を持ってくれて、盆踊りの意味など予想していなかった質問も飛び交い、日本文化についてさらに考えさせられる週間となりました。この留学の前までは、より多くの時間を現地の人たちと過ごし、いかに会話力を伸ばすかということに重点を置いていた私でしたが、こうして同じ土地に留学に来ている日本人同士で協力し、自分たちにできることは何なのかを見出すことも留学においてとても重要であると思いました。

141025numaguchi_03

最後に、私を交換留学生として選んでくださった拓殖大学の先生方および事務の方々、現地でお世話になったサラマンカ大学関係者、日西文化センター皆様、私の両親と家族、ここには書ききれないこの留学で出会ったすべての人に感謝の気持ちを表明します。この1年間の大変貴重な経験をありがとうございました。この恩を忘れず、この経験をこれからに積極的に活かしていきます。

(TACT2014 10/1 CAMPUS LIFE REPORT掲載記事)

掲載日:2014年10月25日

TOOLS