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2012年10月26日スペイン語学科

まさか、私がサッカー通訳の仕事を頼まれるとは

石川和幸さん (スペイン語学科4年 桐蔭学園高等学校出身)
 

シャビ、イニエスタと言えば、現在世界ランキング1位のスペインサッカーチームのトッププレーヤーたちだ。彼らを育てたジョアン・ビラを筆頭にプジョール等とコンサルティング契約を結んでいるのが「サッカーサービス社」。

そして、信じられないことに、この会社の仕事でスペイン語の通訳をするチャンスが、大学生の自分にめぐってきた。夢にまで見たスペイン語通訳。この機会がこれほど早く、しかも、これほど「ハデ」な舞台で回ってくるとは。

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FCバルセロナのコーチたちと。左から2番目が自分、3番目がクリスティアン。

自分の専攻をスペイン語学科に決めたきっかけは、高校生の時に見たFCバルセロナの試合実況中継で、ふと音声を切り替えたときに流れてきたスペイン語だった。この未知の言語を学ぶことで、自分の何かが変わる。そんな予感があった。
 

それまで全く知らなかったスペイン語を1からコツコツ学んだ。発音こそ日本語に似ているが、文法は英語よりも難しい。語学習得の道は決して平坦ではなかった。3年生の後期、それまで日本で学んだスペイン語に磨きをかけるために、メキシコへの8カ月留学に参加した。現地の人々との交流を通じて多くのことを学ぶことができた。
 

そして、メキシコから帰ってきた4年生の春。この時、信じられないような事が起きたのである。高校でサッカーのコーチをしているスペイン語学科の先輩から、サッカーの通訳をしないかというオファーを貰ったのだ。この通訳でいろいろな現場で経験を積ませてもらい、人との出会いに恵まれた。そして、何とFCバルセロナの指導者たちが日本の子供にサッカー技術を教えるための通訳の仕事を引き受けることになったのである。
 

「自分にそんな大役が務まるのか」という不安も無くはなかったが、スペイン語を使って何かしたいと考えていた自分は、もちろん1も2もなく引き受けた。これは「一生に一度もの」のチャンスだ。
 

舞台は、前述した「サッカーサービス社」の指導者4人が来日し、サッカークリニックをするというプロジェクトである。指導者4人のうちのクリスティアンというコーチについて通訳をした。褒めているとき、怒っているときの感情表現がとても豊かな人だった。彼の口調、表情をそのまま通訳してほしいと言われたのが印象に残っている。毎日、コーチも私たち通訳も、皆声が枯れてヘトヘトになるまで働いた。
 

実際に仕事をしてみると、彼らが子供たちに求めるレベルがとても高いのに驚いた。サッカーも学校のカリキュラムのように子供たちの世代ごとに教える内容と目標を設け、それを確実に身に着けさせることが大事なのだ。
 

約1週間通訳生活で、本当にたくさんのものを得た。通訳としての経験だけでなく、バルサ・サッカーのメソッドや指導方法を学ぶいい機会になった。サッカークリニックがすべて終わった後、コーチからいい通訳だったと褒められた時には、感無量だった。自分自身の将来の夢に一歩近づいた、そんな思いを強められた1週間であり、通訳体験だった。

(監修 3年塩崎ゼミ)

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